買取実績
この度革靴買取専門店ラスタイル買取ブログでご紹介する高価買取させていただいたお品は
サンクリスピンのピカソです。
群馬県のお客様から宅配買取させていただきました。
サンクリスピンのピカソの特徴
今年で30周年を迎える東欧はオーストリアのサンクリスピンは靴好きの中では熱烈なファンも多いブランドです。
同じ東欧靴といえばハンガリーのバーシュ、ドイツのハインリッヒディンケラッカー等が上がりますがイギリス靴ともフランス、イタリア靴ともまた違ったオーラが魅力ですね。
私自身大好きです。東欧靴。
こちらも一見しただけでは素朴なプレーントゥシューズだけで終わってしまうかも知れませんが、随所にサンクリスピンならではの作り込みが見受けられます。
Vフロントダービーはサンクリスピンでも代表的なデザインとなっております。
フォルムはセミスクエアのノーズでチゼルトウと先に向けて斜めに落ちています。
踵はスッキリとした継ぎ目の無いシームレスヒールで仕上げられていますがサンクリスピンのそれは履き心地に驚かれる方が非常に多いです。
(この辺は知る人ぞ知るイタリアのシューメーカーの話が出てきますが、それはまた次の機会と致します!)
サンクリスピンはグッと吊り込み、中の芯材にロングカウンターを採用することによって驚く程優れたホールド感を実現しています。
履き心地に関するこだわりは他にもございます。
こちらのソール部分の土踏まずの箇所は糸ではなく、木釘にて底付けが行われています。
これによってより自由度の高い、糸縫いでは無茶な細さのウエストを作ることができます。
土踏まずの突き上げるようなアーチサポートを実現し、履き疲れのしにくい一足となっております。
使用されているアッパーのカーフは断定はできませんでしたが恐らくサンクリスピンの推している素材であるクラストカーフです。
ヌメ革の状態で仕入れ、工房の方で着色を行うクラストカーフは色が抜けやすく、履きシワもざっくりと入ります。
ただ逆にクリームを吸いやすく、メンテナンスが好きな方であれば育てがいのあるレザーだと思います。
なかなか店頭に並ばない東欧靴の代表格
東欧靴は数々の靴を試してここに行き着いたというファンの方も多い印象です。
熟練のマイスターがハンドメイドに拘って制作し、年間でも作れる総数が限られているは先程名前を上げた三社ともに言えます。
特に10数人の職人の手によって作らるサンクリスピンの靴は既成品で月に80足程の生産と非常に少ない事でも有名です。
英仏伊の主要ブランドに比べて見かける事も非常に少ないまだニッチなブランドと言えます。
お買取したピカソの状態
まずまずの使用回数を感じましたが明るめブラウンのアッパーでしたが丁寧に使用されていた事が分かるような特出した傷や汚れは見られませんでした。
まだまだ知名度が燻っている印象でクオリティから納得の定価から二次流通の価格は乖離しているように思います。
店頭販売を軸にするラスタイルでは、実際にご試着頂くとその履き心地を体感して興味を持って頂けるかと思います。
当店としても推していきたいブランドの一つと考えておりますので出来る限り買取価格の方頑張らせて頂きました。